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2026.09.10
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Googleがサイトレピュテーションポリシーの運用を更新|EEA域内で手動対策の効果に地域差

Googleは2026年8月28日、サイトレピュテーションポリシー(サイトの評判の悪用に関するポリシー、いわゆるパラサイトSEO対策)の運用方法を更新したと発表しました。欧州委員会との協議を経て、2026年8月30日以降、同ポリシーに基づく手動対策の効果が、欧州経済領域(EEA)内で検索する利用者とEEA外で検索する利用者とで異なるものになります。海外、特に欧州向けに事業を展開する企業の担当者は、自社サイトの構成と該当ポリシーへの対応状況を早めに点検しておくことをおすすめします。

サイトレピュテーションポリシーとは何か

サイトレピュテーションポリシーは、あるサイトが主に第一者コンテンツによって獲得してきた既存のランキングシグナルを理由に、第三者が作成したコンテンツをそのサイト上に掲載し、本来得られないはずの検索順位を得ようとする手法を防ぐために、Googleが2024年に導入したスパムポリシーです。こうした行為は検索結果の品質を損ない、利用者の体験を悪化させるとGoogleは説明しています。

なお、Googleのスパムに関するポリシードキュメントでは、第三者コンテンツを掲載していること自体が直ちにポリシー違反になるわけではないとも明記されています。通信社配信記事やニュースサイト間の正規のシンジケーション、フォーラムなどのユーザー生成コンテンツ、コラムや論説記事といった編集性の高いコンテンツ、読者への直接的な情報提供を目的としたアドバトリアル(記事広告)、適切に処理されたアフィリエイトリンクなどは、ポリシー違反の対象外とされています。判断のポイントは、第三者コンテンツの有無そのものではなく、そのコンテンツがホストサイトの既存のランキングシグナルを利用する目的で掲載されているかどうかにあります。

今回の更新の背景

Googleは2025年11月にも、欧州委員会がGoogleのスパム対策に関する調査を発表したことを受けて、パラサイトSEO(サイトレピュテーション濫用)対策の正当性を説明する声明を別途公開していました。その中でGoogleは、第三者がすでに信頼を得ているサイトに対価を支払い、そのサイトが持つ良好な評価を利用して自社のコンテンツやリンクを掲載させる手口を問題視しており、利用者もGoogleのシステムも本来とは異なる発信者からの情報だと気づかないまま接してしまう点を懸念として挙げていました。同声明では、あるドイツの裁判所が同様の訴えを退け、Googleのスパム対策ポリシーを妥当かつ合理的で一貫して適用されていると判断したことにも触れています。

今回2026年8月の発表は、こうした経緯を踏まえたうえで、欧州委員会との協議によりEEA域内における執行方法を調整し、あわせてポリシー適用時に考慮する基準を明確化するというものです。GoogleはDMA(デジタル市場法)の過度な適用が検索結果の健全性を守るための取り組みを妨げかねないという懸念を示しつつも、今回の対応によって利用者を欺く行為への対抗は引き続き可能になるという立場を明らかにしています。

EEA域内と域外で異なる手動対策の効果

8月30日以降、サイトレピュテーションポリシーに基づく手動対策は、次のように地域によって異なる効果を持つようになります。

EEA域外で検索する利用者に対しては、これまでどおり手動対策が該当部分の検索結果に直接影響します。サイトの他の部分への影響はありません。

一方、EEA域内で検索する利用者に対しては、手動対策による順位への影響が及ばなくなります。ただし、対象となったサイトがEEA域内で手動対策自体を受けなくなるわけではなく、Search Consoleでの通知は引き続き行われます。Googleは、対象となったセクションを自社のシステム上で本体サイトから切り離して扱い、時間の経過とともにそのセクション単独の実力で順位が決まるようにする場合があるとも説明しています。

多くのページは世界中の利用者から閲覧されるため、あるページに手動対策が適用された場合でも、その影響が反映されるのはEEA域外の検索結果に限られるという点には注意が必要です。EEA域内だけを見ていると変化に気づきにくい一方、EEA域外の検索結果には従来どおり影響が生じ続けます。

異議申し立ての仕組みに変更はない

手動対策が適用された場合、サイトオーナーはこれまでどおりSearch Console上で通知を受け取ります。対策が誤りだと考える場合は再審査リクエストを提出できる点も従来と同様です。加えて、対象となる一部のサイトについては、再審査リクエストの後に調停(メディエーション)の手続きに進む選択肢も用意されています。

Googleは今回の発表の締めくくりとして、こうした取り組みを継続する方針を示しており、その理由としてすべての利用者にとってより優れた、信頼できる検索体験を確保するためだとしています。

海外展開担当者がいま確認すべきこと

まず、Search Consoleの手動による対策レポートを開き、自社サイトにサイトレピュテーションポリシーに関する対策が適用されていないかを確認します。次に、提携記事や広告主体のレビュー、外部ライターによる寄稿コンテンツなど、第三者が作成したコンテンツを自社ドメイン内でホストしている場合は、そのコンテンツが読者への直接的な情報提供を目的としているのか、それとも自社ドメインが持つ既存の評価を利用して順位を得ることが主目的になっていないかを点検します。編集性の高いコラムや論説、正規のシンジケーション記事、適切に処理されたアフィリエイトリンクなどは対象外とされているため、自社のコンテンツ運用がこれらの範囲に収まっているかを確認する視点が実務上は役立ちます。

また、GA4などのアクセス解析ツールでEEA地域からのセッション比率を確認しておくと、仮に将来手動対策を受けた場合に、自社のトラフィックのうちどの程度が影響を受けるのかを事前に把握しやすくなります。EEA域内向けの比率が高いサイトほど、今回の変更による実質的な影響は小さくなりますが、EEA域外向けのトラフィックが一定量ある場合は、引き続き従来どおりの影響を受ける点を忘れないようにしてください。

すでに手動対策を受けている、またはその可能性がある場合は、再審査リクエストの準備を進め、対象であれば調停の選択肢も含めて社内で対応方針を検討しておくと安心です。

今回の更新は、サイトレピュテーションポリシーそのものの内容を緩めるものではなく、EEA域内における執行方法を地域単位で調整したものです。EEA域外向けの検索結果への影響は従来どおり続くため、複数地域に向けて情報発信している企業ほど、この違いを正しく理解しておく必要があります。まずはSearch Consoleでの状況確認と、自社サイト内の第三者コンテンツの編集体制の棚卸しから着手することをおすすめします。

【記事監修】
Kollega株式会社 代表取締役CEO
菊池 明(きくち あきら)

2005年デジタルマーケティング支援企業に新卒入社。(2005年に上場)大手、上場企業のクライアントを中心にデジタルマーケティングに従事。2010年以降、海外法人の執行役員、取締役を歴任し、2019年同社副社長としてマーケティング事業を統括。メイン担当者として延べ20年、25か国/300社以上のコンサルティング実績を有する。2023年12月当社を設立、代表取締役CEOに就任する。

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