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2026.08.24
 
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AIOとは 海外SEOのための基本と実践ポイント

AIOとは、Google検索のAI OverviewsやAI Modeなど、生成AIによる検索体験に自社サイトが情報源として取り上げられるよう最適化する取り組みのことです。

目次

1.AEO・GEOとの関係
2.AIOと海外SEOの関係
3.AI OverviewsとAI Modeが回答を生成する仕組み
4.Google公式見解:AIO専用の特別な最適化は不要
5.AIO時代に評価されるコンテンツの条件
6.多言語サイトにおけるE-E-A-Tの実装ポイント
7.海外SEO担当者が陥りやすい5つの誤解
8.Search Consoleを使った効果測定
9.まとめ:多言語展開におけるAIO対応の優先順位
10.よくある質問
11.自社サイトのAIO・AEO対応状況の診断

1. AEO・GEOとの関係

「AEO(Answer Engine Optimization)」「GEO(Generative Engine Optimization)」といった呼び方も広まっていますが、Google自身は、生成AI検索への最適化も従来のSEOの延長線上にあるものと位置づけています。呼び方は複数ありますが、指している対策の中身はAIOとほぼ同じだと捉えて差し支えありません。

海外展開担当者にとってAIOが重要なのは、多言語で展開している市場ほど、検索結果からAI Overviewsへの置き換わりが先行しやすいためです。英語圏をはじめとする一部市場では、生成AIを介した検索利用がすでに定着しつつあり、順位対策だけでなく「AIにどう扱われるか」を合わせて設計する必要が生まれています。

2. AIOと海外SEOの関係

AIOは海外SEOと切り離された別の施策ではなく、海外SEOの土台の上に積み重なる関係にあります。AI OverviewsやAI Modeは、Googleの検索ランキングシステムがすでに評価している検索結果をもとに回答を組み立てる仕組みのため、対象国・対象言語での検索順位が一定水準に達していなければ、AI回答の情報源として選ばれる機会自体が生まれません。

このため、多言語サイトの運用担当者がまず取り組むべきなのは、hreflangの実装や現地語でのコンテンツ制作といった、従来型の海外SEOの基本を対象国ごとに整えることです。AIO対策は、この基本が整った上で意味を持つ施策として設計してください。

3. AI OverviewsとAI Modeが回答を生成する仕組み

AI OverviewsとAI Modeは、いずれもGoogleの検索インデックスから関連性の高いページを抽出し、その内容をもとに回答を生成する仕組みです。Google公式ドキュメントでは、この仕組みを支える技術として、検索結果をもとに回答の精度と鮮度を高める「RAG(Retrieval-Augmented Generation、グラウンディングとも呼ばれる)」と、検索クエリに関連する複数の検索を並行して実行し、幅広い情報源から回答を組み立てる「クエリファンアウト」という2つの技術を挙げています。

たとえば芝生の雑草除去について検索された場合、除草剤や薬剤を使わない除去方法、予防策といった関連する検索が並行して実行され、それぞれの結果をもとに1つの回答がまとめられるとGoogleは説明しています。この仕組みにより、AI OverviewsとAI Modeは、通常の検索結果よりも幅広く多様なリンクを回答に含める傾向があるとされています。

なお、AI OverviewsとAI Modeは常に表示されるわけではなく、Googleのシステムが通常の検索結果に対して付加価値があると判断した場合にのみ表示される仕組みです。海外SEOの現場では、この2つの機能が表示されるかどうかは市場や検索クエリによって差が出やすい点も踏まえておく必要があります。

4. Google公式見解:AIO専用の特別な最適化は不要

Google Search Centralの公式ドキュメントは、AI OverviewsやAI Modeに表示されるための追加要件や特別な最適化は存在しないと明記しています。ページがインデックスされ、スニペット付きで検索結果に表示される技術要件を満たしていれば、AI機能の情報源として選ばれる対象になり得るという位置づけです。

言い換えると、AIO対策の実務は「AIのための特別な作業」を新たに増やすことではなく、従来のSEOの基本を対象国・対象言語ごとに徹底することに尽きます。具体的には、robots.txtやCDNの設定でクロールを妨げていないか、サイト内リンクでコンテンツを見つけやすくしているか、ページの表示速度や操作性(ページエクスペリエンス)が確保されているか、構造化データがページの表示内容と一致しているか、といった項目です。多言語サイトの場合は、この基本項目を言語・国ごとのページそれぞれで満たしているかを確認する工程が加わります。

「クロール」「インデックス」「ページエクスペリエンス」「構造化データ」の4項目を軸にしたチェックリスト形式の図

5. AIO時代に評価されるコンテンツの条件

Google公式ガイドが繰り返し強調しているのは、生成AI検索での見え方を左右する最大の要因は、独自性のある価値あるコンテンツだという点です。すでにウェブ上に存在する情報をまとめただけの「コモディティコンテンツ」ではなく、自社ならではの一次情報や経験にもとづく「非コモディティコンテンツ」を作ることが、長期的な視点で最も効果があるとされています。

多言語展開の現場でこの原則を実践する際は、現地語への翻訳段階で一次情報としての価値が薄まらないよう注意が必要です。日本語版では自社の導入実績や検証データを根拠にしている記事を、海外向けに展開する際に一般論だけの記述に置き換えてしまうと、非コモディティコンテンツとしての価値が失われます。現地語版でも、実績データや現地スタッフの知見を反映した独自の視点を残すことが重要です。

このほか、段落や見出しで構造を整理し人間にとって読みやすい構成にすること、関連性の高い画像や動画で本文を補強すること、検索されそうな表現をすべて網羅しようとして低品質なページを大量に作らないことも、Google公式ガイドが挙げているポイントです。

6. 多言語サイトにおけるE-E-A-Tの実装ポイント

E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)は、Googleの検索品質評価ガイドラインにおいて、外部の評価者(Search Quality Rater)がページ品質を判定するための評価軸として定義されている枠組みです。個々の評価が特定のページの順位を直接動かすことはなく、評価結果は集計されたうえで、検索アルゴリズム全体の性能を測る材料として使われるとGoogle公式ガイドは説明しています。とはいえ、AI Overviewsが情報源を選ぶ考え方とも重なる部分が大きく、多言語サイトの運用でも意識しておく価値がある概念です。

多言語サイトの運用でE-E-A-Tを実装する際によく見落とされるのが、翻訳版ページへの著者情報・監修者情報の引き継ぎです。日本語版では執筆者や監修者のプロフィールを明記していても、翻訳版ページでは省略されているケースが少なくありません。各言語ページにも、経験や専門性が伝わる著者情報を明記し、問い合わせ先や運営者情報を明確にしておくことが、多言語展開時のE-E-A-T強化の基本になります。

7. 海外SEO担当者が陥りやすい5つの誤解

生成AI検索が広まるにつれて、根拠のはっきりしない対策手法も同時に広まっています。Google公式ガイドは、こうした俗説のうちいくつかを名指しで否定しており、海外SEO担当者が対策の優先順位を見誤らないためにも押さえておく価値があります。

1. llms.txtをはじめとするAI向けの専用ファイル
Google検索はこうしたファイルを参照する仕組みを持っておらず、設置してもGoogle検索での見え方には影響しないと公式ガイドは説明しています。他の生成AIサービスが独自にllms.txtを参照する可能性は別途ありますが、Google検索対策としての効果は見込めません。

2.コンテンツを短い単位に細かく分割する「チャンク化」
Googleのシステムは1つのページに含まれる複数の話題を理解した上で、関連する部分をユーザーに提示できるとされており、AIのために細分化する必要はないとされています。

3.AI向けに特化した文章の書き方
生成AI検索は同義語や意図の類似性を理解できるため、想定される検索表現をすべて盛り込む必要はないと説明されています。

4.外部サイトでの言及を作為的に増やす対策
不自然な言及集めはGoogleのスパムポリシーに抵触するリスクがあるうえ、品質の高いコンテンツを評価する仕組みそのものには寄与しないとされています。

5.構造化データへの過度な期待
構造化データは通常の検索結果でリッチリザルトの対象になるために引き続き有効ですが、生成AI検索に表示されるための必須要件ではなく、AI機能専用の特別なマークアップも存在しないと公式ガイドは明記しています。

「俗説」と「Google公式見解」を横並びの2カラムで対比させる表

8. Search Consoleを使った効果測定

生成AI検索での自社サイトのパフォーマンスは、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで確認できます。多言語サイトの場合、国・言語別のプロパティを分けて設定しておくことで、どの市場で生成AI経由の露出が伸びているかを個別に把握しやすくなります。順位対策と同様、AIO対策の効果も市場ごとにばらつきが出やすいため、全体の数値だけで判断せず、市場単位でのモニタリング体制を整えておくことをおすすめします。

なお、Google公式ガイドは、内部のランキング指標にアクセスできると謳うサードパーティツールについて、実際にはGoogle内部のシステムにアクセスする手段を持たないと注意を促しています。外部ツールを活用する場合も、公式ガイドの内容と照らし合わせながら判断する姿勢が求められます。

9. まとめ:多言語展開におけるAIO対応の優先順位

AIOは、海外SEOに新しい作業を積み増す施策ではなく、従来の海外SEOの基本を対象国・対象言語ごとに徹底した先に成果が生まれる施策です。多言語展開を進める企業がまず優先すべきは、hreflangやページエクスペリエンスといった技術基盤を各言語ページで整えること、現地語での一次情報にもとづくコンテンツを維持すること、そして著者情報を含むE-E-A-Tの要素を翻訳版ページにも引き継ぐことの3点です。llms.txtやチャンク化といった俗説にリソースを割く前に、この基本を市場ごとに点検することが、AIO時代の海外SEOにおける最も確実な出発点になります。

【図解案:多言語サイト技術基盤チェックリスト】 言語ページ単位でチェックできるリスト形式の図

10. よくある質問

Q. AIOと海外SEOは別々に対策する必要がありますか。
別々の対策として捉える必要はありません。AI OverviewsやAI Modeは既存の検索ランキングシステムをもとに回答を生成するため、AIO対策は海外SEOの基本を整えた延長線上に位置づけて進めてください。

Q. llms.txtは多言語サイトに設置すべきですか。
Google検索の観点では、設置してもランキングやAI Overviewsへの表示に影響しないとGoogle公式ガイドは説明しています。他の生成AIサービス向けに設置する場合は、目的を切り分けて判断してください。

Q. E-E-A-Tは検索順位に直接影響しますか。
E-E-A-Tは検索品質評価ガイドラインにもとづく評価者向けの枠組みであり、個々の評価がアルゴリズムに直接組み込まれて順位を動かすものではありません。ただし評価結果は品質評価システム全体の改善に使われるとされており、多言語サイトでも著者情報や実績の明示は引き続き有効な取り組みです。

Q. AIO対策の効果はどのくらいの期間で見えてきますか。
生成AI検索での露出は、対象ページの検索順位が土台になるため、通常のSEO施策と同様に数か月単位の期間を見込んでおくのが基本です。市場ごとの検索エンジンシェアや競合状況によっても差が出ます。

11.自社サイトのAIO・AEO対応状況の診断

1章で触れたとおり、AEOとAIOは呼び方が異なるだけで、対策の中身はほぼ重なります。KollegaではAIOとAEOそれぞれの観点から、自社サイトの対応状況をわずか1分で確認できる無料診断ツールをご用意しています。

多言語サイトの技術基盤やコンテンツ設計がAIOの基本を満たしているか確認したい場合はAIO無料1分診断を、生成AIの回答内でどの程度引用されやすい状態かを確認したい場合はAEO無料1分診断を、それぞれお試しください。

海外SEO1分診断アウトプットイメージ

【記事監修】
Kollega株式会社 代表取締役CEO
菊池 明(きくち あきら)

2005年デジタルマーケティング支援企業に新卒入社。(2005年に上場)大手、上場企業のクライアントを中心にデジタルマーケティングに従事。2010年以降、海外法人の執行役員、取締役を歴任し、2019年同社副社長としてマーケティング事業を統括。メイン担当者として延べ20年、25か国/300社以上のコンサルティング実績を有する。2023年12月当社を設立、代表取締役CEOに就任する。

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