NEWS

ニュース

COLUMN
2026.08.04
Googleのおすすめソースに追加

プラットフォームプロパティ、全世界へ提供開始 Search Consoleに新ガイドも公開

Googleは2026年7月29日、Search Consoleの新機能「プラットフォームプロパティ」を全世界のユーザーに提供開始しました。Instagram、TikTok、X、YouTubeに投稿したコンテンツが、Google検索・Discover・Googleニュースでどのように表示され、クリックされているかを可視化する機能で、7月上旬に段階的ロールアウトとして発表されていたものが、約3週間で全面展開に至りました。同日、Googleはこの新機能の活用法をまとめた解説ガイド「Analyze your social and video platform content performance in Search Console」も公開しています。

海外向けにSNSや動画コンテンツを展開している企業にとって、自社サイトを持たない、あるいはSNS・動画が主要な接点になっているケースでも、検索経由の反応を定量的に把握できる点は実務上のメリットが大きいといえます。

プロパティ登録の仕組みとレポート内容

プラットフォームプロパティは、ウェブサイトのドメインやURLではなく、Instagram・TikTok・X・YouTubeの個々のアカウントやチャンネルを単位としてSearch Consoleに登録する仕組みです。登録済みのアカウントについては、パフォーマンスレポート、インサイトレポート、達成状況(Achievements)の3種類のレポートが利用できます。

パフォーマンスレポートではクリック数、表示回数、平均CTR、平均掲載順位を投稿単位で確認でき、Google検索、Discover、Googleニュースのそれぞれの流入を切り分けて見ることができます。インサイトレポートでは直近のトラフィックトレンド、上位投稿、流入元の検索語句をまとめて把握できます。なお、すでにGoogleの「検索プロフィール」を認証済みの場合は、対象アカウントが自動的にプロパティとして追加される仕組みになっています。

一方で、Search Consoleのヘルプページには「段階的に展開中のため、まだ全員が利用できるわけではない」との記載も残っており、公式ブログの「全世界で利用可能」という発表とヘルプページの記載にはやや温度差があります。実際の利用可否は、Search Consoleの新規プロパティ追加画面で確認するのが確実です。

検索データに基づくコンテンツ戦略立案

今回公開されたガイドが強調しているのは、検索データを起点にしたコンテンツ企画への活用法です。

インサイトレポートの「クエリグループ」機能を使うと、自社の投稿への流入につながっている検索語句を、上位・上昇中・下降中のグループごとに分類して確認できます。視聴者や読者が何に関心を持っているかを検索語句から逆算し、次の動画テーマやキャプション、ハッシュタグの方向性を検討する材料になります。

24時間フィルターを使えば、投稿直後の急激な流入増加を検知できます。特定の投稿が短時間で伸びている場合、その勢いを他のプラットフォームでの再投稿やクロスプロモーションに活かすという使い方をガイドは提案しています。

比較機能も充実しています。YouTubeの通常動画とショート動画、Instagramの投稿とリールなど、URLに含まれる文字列(「/watch」と「/shorts/」、「/p/」と「/reels/」など)を条件にした比較モードを使えば、フォーマットごとのパフォーマンス差を確認できます。また、複数プラットフォームのデータをそれぞれエクスポートして1つのスプレッドシートにまとめれば、YouTube・Instagram・X・TikTokの横断比較も可能になります。

過去に投稿した動画が再び検索トラフィックを集め始めているケースを見つけ出し、固定表示や続編制作の判断材料にするという活用法も紹介されています。タイトルやキャプションを変更した際は、Search Consoleの注釈機能でその変更日を記録しておくことで、変更前後のパフォーマンス変化を追跡できます。

海外マーケティング担当者が取り組むべきこと

自社サイトへの流入経路として、あるいはサイトを持たずにSNS・動画のみで海外市場にリーチしている企業にとって、今回の機能は検索経由の反応を定量的に把握する初めての公式な手段となります。まずは自社のInstagram・TikTok・X・YouTubeアカウントをプロパティとして登録し、データが蓄積され始める数日を待つところから着手するのが現実的です。

登録後は、クエリグループとフォーマット比較の2つの機能を軸に、現地市場でどのような検索語句がコンテンツへの入口になっているかを確認するとよいでしょう。特に多言語展開をしている場合、同じ意図が異なる言語表記や表記ゆれで検索されているケースがあるため、クエリグループでの束ね方が実態を反映しているかを注意深く見る必要があります。

なお、Search Console上のデータはあくまでGoogle検索・Discover・Googleニュース経由の反応であり、各プラットフォーム内でのネイティブな表示回数や視聴完了率などは含まれません。Instagram InsightsやYouTube Studioなど、各プラットフォームの分析ツールと併用し、検索経由の反応はSearch Consoleで、プラットフォーム内での反応は各社ツールで、という役割分担を意識して運用することが望ましいといえます。

無料相談