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2026.09.16
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海外SEOを支えるキーワード調査とコンテンツローカライズ

海外SEOでキーワードやコンテンツを設計する際、最も避けるべきなのは日本語の言い回しをそのまま翻訳して使うことです。検索する言葉も、伝わる表現も、対象国の文化や検索行動に合わせて作り直す必要があり、この工程を省略すると、技術基盤を正しく整えていても成果につながりにくくなります。

キーワードの直訳が機能しない理由

同じ検索意図であっても、言語が変わると検索されやすい言葉の形が変わります。日本語では名詞を並べた検索が好まれる場面でも、英語では動詞を含む定型句、タイでは話し言葉のような文言など、検索トレンドは異なります。

例えば、タイ人が日本でのひとり旅を検索する場合、タイでは「เที่ยวญี่ปุ่นด้วยตัวเอง(自分で日本旅行)」のように話し言葉での検索数のほうが多い傾向にあります。

・検索キーワード「เที่ยวญี่ปุ่นด้วยตัวเอง(自分で日本旅行)」 約1,000回/月平均
・検索キーワード「เที่ยวญี่ปุ่น คนเดียว(日本 一人旅)」 約140回/月平均

日本語での言葉選びをそのまま持ち込むと、実際の検索ボリュームとずれた対策キーワードを選んでしまう原因になります。

キーワード調査の進め方

対象国向けのキーワード調査は、まず日本語での訴求軸を対象言語に翻訳し、そのうえでネイティブスタッフが実際の検索感覚に合わせて言い換える、という2段階で進めると精度が上がります。

具体的な進め方として、Google広告のキーワードプランナーを使う場合は、ツール上でターゲットの地域と言語を対象国に設定したうえで、翻訳した核となる語句と、ネイティブスタッフが提案した言い換え候補の両方を入力し、月間検索ボリュームを比較します。AhrefsやSemrushのようなツールを使う場合も、対象国のデータベースを指定したうえで同様の比較を行います。ここで見るべきは検索数だけでなく、上位に表示されているページの傾向です。同じ語句で検索したときにどのような形式のページ(比較記事なのか、料金ページなのか、導入事例なのか)が上位に来ているかを確認すると、コンテンツの構成を検討する材料にもなります。

自動翻訳コンテンツのリスク

コンテンツ制作の段階でも、自動翻訳をそのまま公開する運用は避ける必要があります。Google検索のスパムに関するポリシーでは、フィードやコンテンツをスクレイピングし、翻訳などの手法を使ってユーザーにとってほとんど価値のない大量のページを生成する行為が、大量生成されたコンテンツの不正使用の一例として明記されています。ここで問題視されているのは翻訳という手段そのものではなく、独自の付加価値を加えずに大量のページを機械的に作り出すことです。裏を返せば、翻訳後にネイティブスタッフが内容を確認し、対象国の読者にとって意味のある形に調整する工程を挟んでいれば、この不正使用には該当しません。多言語サイトを運用する際は、翻訳したコンテンツを公開前に必ず人の目で確認する工程を、制作フローに組み込んでおくことが重要です。

直訳とローカライズの違い

直訳とローカライズの違いは、文章の間違いというより「伝わり方」の差として表れます。

たとえば、日本語サイトで使っている「全国送料無料」という表現を、そのまま「free shipping nationwide」と訳しただけでは、対象国の読者には配送にかかる日数や、関税・通関の扱いがどうなるのかが伝わりません。現地では「nationwide」のような曖昧な範囲表現よりも、配送にかかる具体的な日数や対象地域、返品条件を数字で示す言い回しのほうが、読者の不安を解消しやすくなります。日付や通貨の表記、単位(メートル法かヤード・ポンド法か)といった細部も、直訳のままでは対象国の慣習からずれてしまいがちな部分です。対象国で実際に使われている表記は、現地の政府機関のサイトや、対象国で大手のECサイトのページを見れば、日付の並び順や単位の使い分けをすぐに確認できます。

制作フローに組み込むべきチェック

キーワード調査からコンテンツ公開までの一連の流れの中で、次の2点を制作フローに明示的に組み込んでおくと、直訳や自動翻訳への依存を防ぎやすくなります。

・ネイティブスタッフによる検索感覚の確認を必須工程にする
翻訳ベースで選んだキーワード候補を、ネイティブスタッフに確認してもらう。

・公開前の確認でローカライズ品質も確認する
誤訳がないかという観点だけでは、直訳特有の「伝わりにくさ」までは見つけられないため、担当者には翻訳精度とローカライズ品質の両方を確認する役割を持たせる必要があります。

キーワードとコンテンツの設計は、技術基盤の整備と違って一度作れば終わるものではなく、対象国の検索トレンドやユーザーの反応を見ながら継続的に調整していく工程です。ネイティブスタッフを介した確認フローを制作の初期段階から組み込んでおくことが、海外SEOのコンテンツ品質を安定させる土台になります。

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【記事監修】
Kollega株式会社 代表取締役CEO
菊池 明(きくち あきら)

2005年デジタルマーケティング支援企業に新卒入社。(2005年に上場)大手、上場企業のクライアントを中心にデジタルマーケティングに従事。2010年以降、海外法人の執行役員、取締役を歴任し、2019年同社副社長としてマーケティング事業を統括。メイン担当者として延べ20年、25か国/300社以上のコンサルティング実績を有する。2023年12月当社を設立、代表取締役CEOに就任する。

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